No.13 妊娠は何歳から大丈夫?

5月末に開催された"ミス・ハワイコンテスト"に、主人の従姉妹の娘が出場しました。彼女は、昨年"ミス・ダイヤモンドヘッド"に選ばれ、ミスとしての活動内容の中に、ミス・ハワイコンテスト出場が含まれており、彼女の意思とは関係なく出場が決まっていたのです。
まず、ハワイには多種多様なビューティーコンテストがあることに驚きました。その子が受賞するまで、”ミス・ダイヤモンドヘッド"の存在すら、私は全く知りませんでした。
彼女は、ナナクリに住む4人兄弟の長女。おととし高校を卒業し、大学に通うのに、奨学金欲しさで、ミス・ダイヤモンドヘッドに出場することを決めました。しかし、いざ出場を決めたものの、周りはビューティーコンテストの常連であったり、そのコンテストのために訓練を受けてきた女性らしい子ばかりで、3人の弟がいる男勝りの性格の彼女は、「絶対無理!」と怖気ついたそうです。
ところが、思いとは裏腹に、彼女が見事栄冠を勝ち取ったのです! もちろん我がファミリーは大喜びで、「このままミス・アメリカまでいったら、最高よね!」と、よくありがちな周りが本人以上に興奮している状態でした(笑)
一体何が決め手だったのか。 聞いたところによると、審査員の質疑応答で、「他の出場者とあなたが違う点は何ですか?」と聞かれて、「10代の両親に育てられたことです」と答えたそうなのです。そう、彼女のお母さん(=主人の従姉妹)が15歳、お父さんが16歳の時に妊娠し、産まれた子なのです。想像するに、ミス・ダイヤモンドヘッドの栄誉狙いではなく、純粋に学業のためであったのと、全く飾らない全くまっすぐな性格が光って選ばれたのではないかな、と勝手に受賞理由を推測しています。
さて、主人とこの質疑応答の内容を話していた時、「15歳で妊娠かぁ〜」と私がボヤくと、「確かに、15歳は早すぎるね。18歳だったら大丈夫かな」と主人が言い、私は脳天を撃ち抜かれたような衝撃を受けました。思わず、「18歳でも早すぎない?!」と聞いたら、「18歳は十分大人だよ」と言うのです。確かに、ハワイは高校生の妊娠は珍しくない、また子供の世話を家族が手伝うのが当たり前の文化なので、核家族社会の日本とは違い、若くに子供を産んでも育てやすい、という印象を持っています。そうわかっていながらも、まさか自分の主人が、その様な考え方だとは夢にも思わず、これぞ「文化の違いで生まれた常識の差異」と強く思ったことはありませんでした。まだ子供のいない私たち夫婦ですが、もし子供ができたら、18歳で妊娠しても受け入れられる心の準備が必要なのかなぁと、今心配しても仕方ないことで、やきもきしています(苦笑)
ところで、ミス・ハワイコンテストの結果ですが、さすがにハワイ最大のビューティーコンテストなだけに、ハードルは高く、上位10以内入賞に終わりました。来年の大会の出場資格はえたそうですが、お察しのように、元々がこういったビューティーコンテストに向いている性分の子ではないので、来年は出場する予定はないそうです。
*注意* このコラムは、2015年7月に「日刊サン」に掲載されたものです。
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