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NO55. 元カノどうしが同居?!


ある日家に帰ると驚きの光景を目にしました。義弟が、ハリケーンレーン騒ぎの時に我が家から追い出した元カノとガレージで仲よさそうに話しているのです。ある意味これは義弟の特技とも言えるのですが、元カノとも友達に戻れるのです。 

 後でわかったのが、元カノは、翌週に米本土に住むアンクルの家に引っ越す(転がり込む)予定で、我が家にあった残りの荷物を取りきたのだそう。そして、話しが盛り上がった2人はその後一緒に飲みに出かけたのです。と、ここまではまだ”アイツらしい” 、ですむ話しでした。



 ところが、その日の夜泥酔した義弟は元カノではなく、男友達に送ってもらって家に帰ってきました。すると、その1時間後くらいに、警察が義弟を探して、我が家にやってきたのです。翌日からワシントンに旅行に行く予定の義母はパッキング中のところ、思わぬ訪問者。警察には何時ころ誰と義弟が帰ってきたのか聞かれたらしく、全部正直に話したそう。一体何事かと尋ねたら、なんと元カノが、フリーウェイで事故を起こし、車が横転し、誰かに車から救出してもらった後、その場から立ち去ってしまったらしいのです。そこで警察が、車の持ち主を調べたところ、義弟の名前と住所がでてきたのでやってきたのでした。警察は義弟に直接話しを聞きたいとのことでしたが、義母が顔を叩いても何しても起きず、結局事故を起こしたのは元カノだけで、義弟は一緒に乗っていなかった、また彼女はもう我が家に住んでいないことがわかり、警察は帰って行きました。




私もこの件をきっかけに知ったのですが、どうも我が家に住み始めた時に元カノは新車を買ったようで、その時に共同名義で義弟もサインをしてしまったらしく、我が家の住所で登録したようでした。翌朝義母は家を出る前に、義弟に全てを話し、義弟は慌てて元カノに電話をしていました。私は空港に送る車中で一体何があったのかを聞いたのです。その後わかったことは、元カノは肋骨を骨折、また他にも2台の車を巻き込んでいたらしく、1台は相当なダメージを与えていたのだそう。誰も怪我人はいなかったのが不幸中の幸いで、それでも義弟は、損害賠償が総額いくらかかるのか、数日間不安で眠れなかったようでした。私たちは夫婦、これで元カノは米本土への引越しは延期、免許取り消し、当て逃げで刑務所に行くのではないかと予想していました。



 私は、主人に「義弟が自分で解決しなければならない問題だから、一切関わらない」と宣言していました。だから、1週間後にはその件に関しては話題にもしていませんでしたし、平穏な日々を過ごしていました。 すると先週義弟が、スピーカーをオンにして元カノと電話で普通に話しをしていたので、それを仕事から帰ってきた主人に話したら、「あの子、ワシントンに今いるんだよね」って言うのです。「え?!アンクルのところに引っ越したってこと?ハワイ離れて平気なの?裁判所は行かなくていいわけ?」と聞くと、「あれ、知らなかった? 今、弟の昔の彼女(大親友の妹)と元カノ、一緒に住んでるんだよ」と想像していなかった答えに、目ん玉飛び出ました。「元カノどうしが一緒に住んでいるってすごいよね」と言う主人。「なんでそんなことになったの?!」と聞いても、「さぁ?」と言います。私には理解できない世界が展開しており、理解不能なだけに私は足を踏み入れないようにしようと心に固く決めました。


注* このコラムは、2018年11月に「日刊サン」に掲載されたものです。

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