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No.4 熱く激しく愛に生きるプエルトリカンたち

 

 主人には10歳上の姉がいますが、お父さんが違います。義姉の父親は、ポルトガル系のローカル男性で、残念ながら結婚には至らず、結局義母は、19歳でシングルマザーとなりました。その男性は、義母やお姉さんに対しては 優しかったのですが、世間一般でいう「札付きの悪」で、若くして亡くなりました。 ちなみに、義母の世代は、高校卒業とともに、お嫁にいくのが一般的だったとのこと。義母は、その後も数人の方とおつきあいをしたらしいのですが、どれもヒスパニック系の男性。だから、フィリピン人の義父とつきあい始めた時は、「あの彼女が、フィリピン人とつきあっているなんて信じられない?!」と周りの友達が驚き、続くかすぐ別れるか賭けをした程だったそう(笑)。結果は、「続く」に賭けた人の勝ちとなりました。


 そんな恋バナをオープンに話してくれる義母が、「ミキのお母さんは、離婚した後つきあった人いたの? シングルマザーでも、ちゃんと女として生きるべき」と言ったのです。私は、これにビックリしました。母は、9年前に他界しているのですが、私が14歳の時に離婚をし、それから女手一つで育ててくれました。今の時代は違うかもしれませんが、私の母世代は、やはり「バツイチ+子持ち」というと、肩身が狭く、恋愛なんてしてはけないような、恋愛しても立場が弱いような印象でした。母が聞いたらきっと、「そんな風に生きられたらどれだけ楽だったか」とぼやいたに違いありません 。


 義母は「ヒスパニックの男性は、見た目は良いんだけど、嫉妬深くてダメね」と言いますが、うちの家族をみていると、男女問わずラテン系のバックグランドの人たちは、情熱的なんだと思います。まず義母のお母さんからして、4回結婚して、4回離婚。また、義母の従姉妹になるアンティーは、17歳で結婚。教会で式を挙げ、牧師に「この結婚は長続きしない」と宣言され、「全くなんてこというんだ、この牧師!って、ものすごい腹が立ったけれど、でも、本当にその通りだったのよ〜!」ってあっけらかんと話してくれ、その後、2番目のご主人とは、2度結婚をし、2度離婚。今のご主人は、実は、3人目で4度目の結婚。聞くと、このアンティー以外にも、同じご主人と、2度結婚をしている親戚も多く、ドラマになるようなストーリーがたくさん!



 灼熱の太陽のごとく、「熱く激しく愛に生きる」のがプエルトリカン。まさに「パッショネイト」という言葉がぴったり。初婚の私ですら、義母の子持ちであろうが蔑むことなく、堂々と恋愛をする生き方はカッコいいなと思いました。もちろん、だからと言って、私が、シングルマザーになって恋愛したいとは思っておりませんので、ご安心下さい(笑)



*注意* このコラムは、2014年10月に「日刊サン」に掲載されたものです。




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