• Miki Cabatbat

No.32 パールハーバーは現在進行形



 

 オバマ大統領が大統領に選ばれた8年前、私はまだ日本に住んでおり、まさかハワイで結婚して現在の様な生活をするようになるなんてこれっぽちも想像していませんでした。あの時日本で見ていた米大統領選のニュースの中で、「ミリタリー経験のない大統領」という点を叩かれていたのがなぜか印象に残っており、「ミリタリー経験の有無がなんでそんなに重要なんだろう?」と不思議に思っていたのです。


 時を経て、ミリタリー一家の主人と結婚をしたことで、だいぶ見方が変わり、今となっては大統領のミリタリー経験有無の重要性がなんとなくわかるような気がしています。(調べると、ミリタリー経験のない大統領も結構いますが)


 そして、10月末にハワイ出身のハリウッド俳優ドウェイン・”ザ・ロック”・ジョンソンがヒッカム空軍基地で、パールハーバー75周年記念のイベントを開催し、見に行ってきました。この模様は、12月13日にテレビで放映されました。


 4時間に及ぶこのイベントを見て、しみじみ「アメリカ人にとっては、パールハーバーは全くもって歴史上の出来事でなく、現在進行形なんだな」と思いました。有名なフレーズ「Remember Pearl Harbor」のごとく、決して忘れまいとするアメリカ人と、過去に起きたこととし忘れようとしている日本人の温度差を感じてなりませんでした。また、この時、アフガニスタンの戦地で任務中に亡くなった兵士のご家族も登場する場面もあり、「パールハーバーの様な戦争は今でも起きていて、そこで犠牲になっている人たちがたくさんいる」というのをここまでリアルに実感したことはなく、悲壮感にくれました。ご家族は「彼を誇りに思う」と口々に揃えて言い、それを大きな拍手で讃える現役兵士たちが大半を占める観客の姿を、正直私は全く理解ができないと思いながら見ていました。


  それから、先日グアムに住む義姉の夫が出張でハワイに来ていた際、来年からトランプ大統領になって一体どうなるか、という話しになりました。陸軍の大佐である義兄は「アメリカはここ数年世界での威力は弱まっていた。トランプは、その力を取り戻そうという動きはすると思う」と言っていました。



 これら一連のことをひっくるめて、私がわかったことは、アメリカは「軍」ありきで全ての物事が考えられており、「軍」をなくそうという発想など1ミリもないし、あって当たり前と思っている。自衛隊があるだけで、軍のない日本人とは根本的に考え方が違うのだ、ということでした。


 ただ、世界第2次大戦後日本の憲法をはじめ、今の日本の土台を作ったのはアメリカGHQであり、「日本には軍を持たせないけど、我々アメリカは軍は絶対必要」なんて思いであったのかな、と想像すると、なぜ「平和のために、自分たちも軍をもつのをやめよう」とならなかったのか・・私の言い分は単なる理想主義かもしれませんが、こんな思いが頭の中をぐるぐると回ります。悲しいことではありますが、日本に住んでいたらわからなかった現実、もっと言えば、考えようともしなかった現実がみえただけでも私は、ハワイに来てよかったなと思っています。また26&27日には安倍首相がハワイに来て、初めてパールハーバーを訪問するというニュースに大注目しています。私が思う日本の使命とは、軍がなくとも世界をリードできる国であるということを証明していくことなのではないかな、と思っています。


*注意* このコラムは、2016年12月に「日刊サン」に掲載されたものです。

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