• Miki Cabatbat

No.28 “アート x ポケモンゴー”による偶然の産物 

 



 世界中で社会現象になっているポケモンゴー。うちの主人もまさにその流行の渦に巻き込まれるかのように夢中になっています。私は、ハマりそうで怖いという思いから、敢えてやっていないのですが、でも、このゲームのおかげで、主人とよく外に散歩に行く機会が増えました。


 私が住むエヴァビーチ周辺で、ポケモンゴーのホットスポットと言われているのは、カポレイの図書館になります。入り口には、「POKEMON TRAINERS WELCOME」という見出しで、エアコン、Wi-Fi、充電ステーション、ポケモンに関する資料完備というサインまで張り出してあります。


 さて、先日8月頭に無事結婚3周年を迎えることができHarbor @ Pier 38に食事に行きました。お料理の美味しさとお祝いということもあって、(いや、食いしん坊の私たちはいつものことかな・・)お腹がはち切れんばかりに食べ、その”食べすぎた”という罪悪感を消すためにも、どこかでポケモンゴーをしてから帰ろうということになりました。 そこで主人は前々から噂になっているカカアコに行きたいと言うので向かいました。到着してびっくり。平日の夜9時半過ぎにも関わらず、まるで何かのイベントに遊びに来ているかのような群衆がいるではありませんか! カポレイ図書館周辺の人だかりとは比べものになりません。 


 また、そのカカアコにある公園は、以前は凶悪犯罪も起きて危ないと言われ、夜は人が近づかないような公園だったのが、今や「⚪︎⚪︎(ポケモンのキャラクター)が出没したぞ!」と大騒ぎになって、大勢の人たちがその公園に流れ込んでいく光景をみて、「すごい大変革だな〜」と感心してしまいました。


 なぜカカアコがこんな聖地化しているかというと、あの数々のグラフィティです。ポケモンゴーは基本的に、各所にあるモニュメントや公的建物、壁画などにポケストップが設置され、キャラクターを集めることができるようになっているので、あの多数ある壁画が反応し、必然とホットスポットとなったようです。


 その溢れんばかりの人だかりの中歩いていて、ふと、このカカアコで進められているPOW WOW PROJECTを考えていました。産業地帯というイメージだったカカアコが、どんどんアーティスティックな街と変身しているのは、まさにPOW WOW PROJECTの賜物。これは、数年前から始まり、アートや音楽といった芸術が人に与えるインパクトの大きさを重んじ、アーティストたちの才能を披露する場とカカアコはなりました。毎年バレンタインの週に、世界中からアーティストが集って、このグラフィティのデザインを変えています。


 もちろん皆ゲームをしに来ているだけで、アートを楽しみに来ている人というのはいないかもしれませんが、しかし、ポケモンゴーがリリースされたことにより、この周辺のレストランやカフェなどは大繁盛。 


 まさかPOW WOW PROJECTを始めた人たちも、こんな形で街の活性化が起きるとは夢にも思わなかったと思うのですが、こんな「偶然の産物」ってあるんだなぁ、と。でも、それは真摯に芸術の素晴らしさを伝えたかったという思いが引き寄せた現象にも感じます。これもある意味「アートが与えるインパクト」の一つだよね、と一人こんなことを思いながら、結婚記念日の夜カカアコを歩いていました。


*注意* このコラムは、2016年9月に「日刊サン」に掲載されたものです。

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