• Miki Cabatbat

No.24 シンデレラストーリー

最終更新: 2017年11月22日


 先月義母が、「従姉妹のアニータがメインランドから遊びに来るから、この日は空けておいてね」と言われ、その指定された日に、ミリラニのアンティ(義母の妹)宅で親戚が集まりパーティーをしました。



 パーティーの最中アンティが「アニータはね、私の叔母でもあり従姉妹なのよ」と言い出し、頭の中がはてなマークでいっぱいになりました。「一体どういう意味?」と尋ねると、「アニータは、私の母の姉の実の子供なんだけど、母の姉(叔母)の旦那さんは2度目の結婚で、前の奥さんとの間に3人こどがいてね、その3人のうちの一人の息子と、私の母は結婚したのよ」と言うのです。さらに「だからよくお母さんに、『ママは甥っ子と結婚したんだね!』ってからかってたのよ。『黙りなさい!血は繋がってないんだから』って言い返されたものよ」と大笑いしながら教えてくれました。


 確かに、血は繋がっていないものの、今の時代ではちょっと驚きの関係性ですよね。でも、恐らくその当時は、プエルトリコからの移民たちの結束は、今以上に強く、小さなコミュニティで皆一緒に育ってきた環境だったことが想像でき、そうすると、こういったファミリー内での結婚が起こってもおかしくないなと思えます。


 ところで、その従姉妹であり叔母であるというアンティ・アニータは、70歳なのですが、今回彼氏ができて、その彼氏を家族に紹介するのが目的で、まずマウイ島に行き、そしてオアフ島にやってきました。その彼氏は、アメリカの家庭洗剤ブランドMr. Cleanそっくりなツルツル頭の男性でした(笑)



 義母の話しによると、アンティ・アニータは、「シンデレラ」なのだと言います。詳細はわかりませんが、結局実母ではなく継母に育てられたようで、その継母にひどくいじめられたそうなのです。また、一度結婚もしているのですが、その結婚も本人の意思ではなく、周りに推し進められて結婚をし、さらには、束縛し、なんでもコントロールしたがる男性だったようで、「彼女は全て自分で決めることができなくて、かわいそうだったのよ」と言います。



 また、彼女の姪っ子にあたる子は、20代前半で突然死をしたそうで、義母は「その子は彼氏に殺害されたのよ」と言うのです。家族が帰った時に、その子が死んでいるのが発見されたそうで、周りは皆「あの彼氏がやったに違いない」と思ったらしいのですが、家族は追求しないと決めて、そのまま「突然死」として終わらせてしまったのだそうです。「私が家族だったら、絶対真相を追求するけど、彼女の家族はそれをしないって決断したの。とにかく、アニータも彼女のファミリーは本当苦労の耐えない人生だったのよ」と義母は言いました。


 そんな人生を辿ってきたとはつゆ知らず、パーティーの時は、「もう彼とつきあい始めてから、彼が料理を作ってくれるもんだから、太ちゃって」とおのろけ話しを聞いていて、いくついなっても「女性」でいて、さすがラテン!素敵だな〜なんてのんきなことを思っていましたが、改めて、シンデレラの最後のように、Mr. Clean似の王子様が彼女を見つけ、幸せな生活を送っていると思うと、本当よかった!と心が温まる思いがしました。


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Mr. Clean とはこちら ↓

https://www.mrclean.com/en-us 



*注意* このコラムは、2016年6月に「日刊サン」に掲載されたものです。

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