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No.30 従兄弟の恋の行方



 9月初旬にサンフランシスコへ家族旅行に行ってきました。私のずっと行きたかった都市の一つで記念すべき初SF。義母は何度も行っており、主人は約20年ぶり2度目の訪問でした。


 サンフランシスコには、義父方の親戚が住んでいて、私たちが来るとわかって大騒ぎ。特に、義父が生前一番仲の良かったすぐ下の妹であるアンティが大張り切りで、親戚中に声をかけパーティーをセッティングしてくれました。ちょうどLabor Dayの祝日でもあり、カリフォルニアにいる親戚全員、実に30人近くが集まりました。フィリピン人の家族を大事にする姿勢をこれほど感じた日はありませんでした。 



 そこで主人の従姉妹たちを見ていて感じたのが、皆同世代で小さい頃から一緒に育っているので仲が良く、今はその従姉妹たちが結婚して子供を産んで、今度はその子供たちが一緒に育っているのです。核家族で育ってきた日本人の私からすると、これがフィリピン人家族の結束力を生む源泉なのかと思いました。


 さて、97%女性が占める従姉妹の中に、最年長の独身男性従兄弟がいます。(ハワイにいる義父方のいとこは逆で、97%が男性)アラフォーの彼は、看護師の仕事をしていて、フィリピン男性特有のマメさと家庭的な性質を持ち合わせていることから、皆になぜ独身なのか不思議がられており、私の義姉に限っては、彼は同性愛者なのだと信じていました。ところが、今年にはいってガールフレンドができ、今回滞在中に彼女の提案で、私たち夫婦をエンジェル・アイランドにハイキングに連れて行ってくれたのです。


 そして、その従兄弟が「10月に彼女と彼女の息子(3歳)と3人でハワイに行くよ」と言うのです。宿泊先はなんとアウラニ。それを聞いた瞬間私は、「あっ、プロポーズするな!」と思ったのです。なにせ子供の頃からしょっちゅう来ているだけでなく、一昨年まで1年半住んでいたハワイ。彼にとったら庭のようなもので、ハワイには昔1度家族で来ただけという彼女に、「良いところを見せよう」という気合が満々なのです(笑)しかも、あのアウラニに泊まるなんて、このシュチュエーションでプロポーズしなかったらいつするんだ?!と私の中で勝手に盛り上がっていました。


 主人に私の考えを話したら、彼もその気になってしまい、ハワイに戻ってきてから親戚で集まった時に、「きっとプロポーズするんじゃないかな」なんてまるで自分の考えかのように話している始末。その場にいた従兄弟やアンクルたちも「おぉー、そうかもしれないね!プロポーズするかしないか賭けしようか!」なんて冗談で盛り上がりました。

 とにかく、とっても素敵なガールフレンドで、従兄弟ともお似合いのカップル。このまま長く続くといいのになぁ〜と心底思える2人なのです。



 ちょうどこの記事が掲載される頃に、彼はハワイにいます。一体彼の恋の行方はどうなるか、乞うご期待! To be continued…


*注意* このコラムは、2016年10月に「日刊サン」に掲載されたものです。

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