

NO.59 本当にあった「新生児取り違え」事件
昨年からフラを習い始めています。クムの自宅のガレージで教えている、とっても小さなハラウですが、何よりも家の近所というのが大きなポイントで、そこに通うことにしました。60代後半のフィリピン系のクムは、身長が150cm弱という小柄な体型とは裏腹に、とってもパワフルな女性です。 ある日レッスンに少しばかり遅れて行ったら、他の生徒たちとクムが何やら何か話しこんでいました。どうやらクムが60歳になった時に「セリアック病」と診断されたという話しでした。聞きなれない病名でしたが、クムがいうには、グルテンを含んでいる食糧の摂取によって免疫系を刺激して小腸粘膜を損傷してしまう病気だそうで、だからグルテンフリーの食生活をしているとのことでした。「ふ〜ん、そんな病気があるんだぁ」くらいにしか皆思っていなかったのですが、その後にクムが、「それで医者に『もしかしてあなたは養子なのか?』 って聞かれたのよ」と言うのです。 へっ?何?!と皆がキョトンとしていると、「セリアック病って白人がなる病気で、医者は私の両親のバックグランドも調べて、『あなたの両親ともにフィリピン人だよね